このサイトでは、心肺蘇生法の理屈を考え、なるほどと思える方法を身につけましょう。
 
心肺蘇生は、英語でCardioPulmonary Resuscitation(CPR)

一次救命処置は、英語でBasic Life Support(BLS)

 

2017年7月24日、26日の2日間で、宮崎県西都市妻高校1年生約140名に、BLS+AEDの実習を行いました。西都消防局の消防隊員15名、地方独立行政法人西都児湯医療センター

医師(当ホームページの作成者)、事務職員3名と妻高校教職員2名、養護教諭1名で、対応しました。

従来の蘇生人形を用いた人工呼吸と胸骨圧迫法の手技に加えて、スクーマン2も利用した胸骨圧迫法を行いました。

90分の実技のなかで、「あなたにしか救えな大切な命」と「2008年5月25日、テニスコートでAEDを使用し救命できた自験例」のスライドも供覧しました。

このときの模様を、ビデオで見てください。

 

 

 

 

 

 

 

(女性はすこしづつ変わっていきます。なにがかわるでしょうか。)
                        (答え:口と目が変わります。)
 
1 心臓の動く仕組み
まずは、正常な心臓の動きと心電図をみてみましょう。
心臓は弱い電気が流れることで規則正しく動いて全身に血液を送り出しています。
右心房(うしんぼう)から出た電気が心臓の壁を伝わっていくことで4つの部屋を順序よく動かして血液を送り出しています。
この電気の流れをグラフで表したのが心電図で、心臓が正常に動いているかを確かめることができます。
 さて、悪い心臓とは、どういう状態でしょうか。心筋梗塞の場合、下のビデオにあるように、心臓を養う血管が血栓でつまります。
右と左に流れる血管がつまると、心臓の動きは非常に悪くなります。
血栓で血液の流れが悪くなっています。
血栓がなくなり、血液の流れがよくなっています。
 この心臓は、PCI(経皮的冠動脈形成術)を行いよくなっています.。
 
2 心室細動
心臓の病気になったり、心臓が悪いことを知らずに、急に激しい運動をしたりすると心臓のリズムが狂う「不整脈」になることがあります。
一番、やっかいなのがです。
このとき、電気がうまく流れず、心臓は小刻みに震えた状態になっています。
心臓が芋虫のように動いているのがわかりますか。字の通り、細かく心臓が動  いています。これでは、血圧が出ませんね。
心電図も不規則なギザギザの状態になります。
このURLもクリックしてください。心室細動と他の不整脈も勉強できます。やや難しいです。
http://www.cardiac.jp/view.php?lang=ja&target=vf.xml
 
3 AED
このような心室細動の状態から心臓のリズムを元に戻すのがAEDと呼ばれる機械です。
1) AEDが効く仕組み
電気的にばらばらに興奮している心室細動を一律に同じ電位にもどしてやる操作が、電気的ショックになります。
2) AEDの種類を見てみよう。   ※クリックして下さい。
AEDは、学校をはじめ駅やデパートなど人がたくさん集まる場所に設置されています。
AEDは誰でも使うことが出来ます。
平成16年7月1日,厚生労働省から都道府県知事あてに「非医療従事者による自動体外式除細動器(AED)の使用について」という通知が出されました。
これにより、前提条件なしに、一般市民がAEDを用いて電気ショックをかけても違法性は問われないという内容が明記されました。
私たち一般市民もAEDを使用した救命が出来るようになったのです。
3) AEDの使い方
屋外でAEDを使用し救命できた事例を通してAEDの使い方を学ぼう。
BLS+AEDのビデオ   
事例の取材ビデオ
(2008年5月25日の出来事を、NHK宮崎が2008年9月9日(救急の日)に放送したものです。)
ムービー.wmv へのリンク   
4) AEDが作動しない場合
下の図は心電図を表し、、一本線です。医学的には、心静止と言います。
心臓から、電気がまったく出ていない状態です。残念ながら、この状態ではAEDは効果がありません。
          (正常心電図)
AEDが除細動の指示を出さず、人工呼吸と胸骨圧迫を続けるよう、音声指示を出すときは、
どのような場合でしょうか?
       
心静止の場合とほぼ正常に近い心電図がでている場合
(電気的に正常に近い心電図で、血圧がない場合もあります。)
注意
AEDが除細動を指示しないとき、
救急隊に交代するまで、 または、倒れた人が自力で動くまで
人工呼吸と胸骨圧迫を続けてください。
 
4 心肺蘇生法
AEDは心室細動以外の状態のときは効果がありません。
また、AEDを使うだけでは必ずしも助かるとは限りません。
そのようなときは、「心肺蘇生法」が有効です。
苦しがっている人を見たら、声をかけましょう。
 大きな声で助けを求めましょう。




 小さな子供の場合、まずは救命処置を始め、その後人を呼びましょう。
蘇生の基本 A B C
A Airway(気道確保)
下のアニメにあるように、正常な呼吸をしている人で、血圧が下がったり、意識が低下するような状態になったとき、
舌の根元が落ち込んで、呼吸ができなくなります。
 舌が落ち込む様子がわかりますか。
 気管は体の前側にあり、食道はその背中側にあります。







 落ち込んだ舌が、鼻からはいる空気の出入り口を邪魔すると、肺 に空気が入りません。
このとき、口をあけるとどうでしょうか。

 

残念です。舌は上方にあがりません。

 

気道は開いていません。

舌についている筋肉は、下顎に付着しています。
あご先を持ち上げてみましょう。
 左の絵のように、舌は持ち上がります。
 これが、あご先拳上です。


 気道が開通しています。
右の絵は、頭部後屈をあらわしています。


さらに、気道が開きます。









気道確保=あご先拳上 + 頭部後屈
 
B Breathing(人工呼吸)
気道確保して、呼吸がないとき、人工呼吸を行います。
口から血が流れていたり、とてもできないと思ったときは、無理に人工呼吸はしません。
すぐに、胸骨圧迫を始めて下さい。
左のアニメのように、鼻をつまんで口と口をあわせて息を吹き込みます。


息は2秒間で2回吹き込みます。
人工呼吸がうまくできているときは、肺に空気が入って膨らむので胸  が上下します。


吹き込むとき、横目で胸が上がる様子を見て下さい。
次に「胸骨圧迫」をおこないます。これは「心臓マッサージ」とも呼ばれます。
C Circulation(循環)
胸骨圧迫
 蘇生人形を使って説明します。
(1)圧迫する場所と押し方
 左右の乳首を結んだ線の真ん中(左の写真の赤い点)
を圧迫します。


 手のひらの付け根を赤い点の部分におきます。
 その上からもう片方の手のひらを重ねます。
 このとき、5本の指は、やや反るようにしましょう。
 これで、肋骨を折ることが軽減できます。
下のアニメのように、両腕をまっすぐ伸ばし、腰を支点にして真下に向かって胸を押します。
胸が4〜5センチ下がるように押します。
押す回数は、1分間で100回程度



押すことも大事ですが、押した後は、次の圧迫まで、てのひらを胸に添える程度にしましょう。
下のアニメで心臓の動きを見て下さい。
右にある方向キーでアニメをゆっくり動かして下さい。


       100回/分のリズムです。
(2)胸骨圧迫中、心臓でなにが起きているでしょう。
       
胸骨を圧迫することで心臓内の血液が全身に送りだされていきます。
押すことをやめたとき、左右の心室に血液が戻ってきます。
血液が右の心室から肺へ、左の心室から体へとでていきます。
血液が体から右の心室に、肺から左の心室に戻ります。
右方向キーを押して、動作をゆっくりと見て下さい。胸骨圧迫と心臓内の血液の動きがわかると思います。
人工呼吸が可能な場合、
施行した方が良いメリットは?

               
 胸骨圧迫で、右の心室から両肺へ血液が移動します。
 肺に移動した血液に、人工呼吸で酸素が送り込まれたら、血液は酸素を多く含みます。
 胸骨圧迫をやめたとき、酸素を含んだ血液は肺から左の心室に移動します。
 次に、胸骨圧迫を行うと、左の心室から体中と脳に血液が集まります。これで、脳などの組織が酸素不足から免れます。
(3)人工呼吸と胸骨圧迫の回数
呼吸がないとき、体動の有無に関係なく、最初に2回人工呼吸を行います。
その後体動があり呼吸がないとき、以後5秒に1回の吹き込みと呼気の確認を繰り返します。
体動がないとき、胸骨圧迫を30回、人工呼吸を2回を1セットで繰り返し行います。
体動があるかどうかは、わかりにくいものです。
わからないときは、すぐに胸骨圧迫を始めましょう。
人工呼吸ができないとき、胸骨圧迫を1分間100回のペースで続けます。
疲れたとき、すぐに他の人と交代しましょう。
心臓からでた血液は、どこへ行けば良いのでしょうか。
一番大事なところはどこでしょう。
             
蘇生が成功し、呼吸と循環が復帰しても、意識がないと、残念な事です。
脳に障害が残らないよう、脳に血液が十分流れるために胸骨圧迫をするのです。
 
5.AEDと心肺蘇生に関するサイトの紹介
http://osakaaed.jp/osakalsa/aed/index.html 大阪のライフサポート
心肺蘇生が詳細に解説されています。
http://narumi-ecl.co.jp/shinzou-shintou/index.html 心臓しんとうから子供を救う会
最新の救命事例が紹介されています。
http://www.qqzaidan.jp/AED/index.htm クイズでAEDを知ろうのコーナーがあります。
http://www.jhf.or.jp/aed/index.html 日本心臓財団のホームページです。
AEDについて、わかりやすく解説しています。
http://aed-hyogo.org/index.html 兵庫県のAEDプロジェクトです。
http://www.nhk.or.jp/kobe/inochi/aed/index.html NHK神戸放送局がAED普及キャンペーンを紹介しています。
AEDで救命できた事例がビデオで紹介されています。