■ 正常に見える場合 ■
 
 正常に物が見えるということは、遠くにある物がよく見えることを表します。下のアニメで示すように、遠くにある三角形からくる光は、角膜、水晶体(レンズ)をとおり、網膜に到達します。このとき、レンズは厚くならずに光を屈折します。これを正視といいます。
 次に、三角形が間近に近づいたとき、レンズと角膜が厚くならずにものをみようとすると、網膜より遠いところに三角形の像ができます。
 つまり、網膜にはぼやけた三角形ができることになります。
 そこで、この三角形の像を網膜に鮮明に映し出すために、どうすればいいでしょう。
 角膜が厚くなり、レンズも厚くなるよう調節すればいいわけです。
 正視の場合、眼に近づいた三角形が鮮明に見えるぎりぎりの距離はどれくらいと思いますか。
 40歳の人で、約25cmです。25cmより手前に三角形が眼に近づくと、ぼやけます。
 大変遠いところから25cmまで、物がくっきりと見えるわけです。くっきりと見るためには、角膜とレンズの厚さを調節します。