■ 近視ってなんだろう? ■
 
 近視とは、遠方のものがはっきりと見えず、ぼやけて見える状態です。
 上段はふつうの状態(正視)を表します。
 近視は2つのパターンがあり、一つはレンズ(水晶体)が正視に比べて分厚いままの状態です。
 アニメで示すように、厚いレンズのため屈折は強くなり、遠方にある三角形の像は網膜の手前にできます。網膜上ではぼけた像になります。
 2つ目のパターンは硝子(しょうし)体が前後に長くなった場合です。
 アニメでわかるように、レンズは正視と同じですが硝子(しょうし)体が前後に伸びた、つまり眼軸は長い状態です。そのため、三角形の像が網膜に届きません。網膜での像はぼやけます。
 レンズが厚くなることは、近くの物を見続けることで、生じます。そのため、近くを見てレンズが厚くなった状態で遠くを見ると、物が見にくくなります。
 仮性近視(偽性近視)はこのような状態でしょう。眼を休めれば元にもどります。しかし、レンズが厚い状態が長期にわたるとレンズを調節する筋肉群が緊張したままになるようです。これでレンズが厚いままになるようです。
 多くの近視の場合、2つ目のパターンの眼軸が長いことが原因のようです。
 では、眼軸が長くなるとはどうゆうことでしょう。もともと、眼軸の長さは、新生児で17〜18mmです。数ヶ月で急激に伸び、3歳で22.5mm,その後14歳までに毎年0.1mmずつ成長して,おとなで23〜24mmになるといわれています。眼球の形はピンポン玉のような形です。大きさはピンポン玉より少し小さく、10円玉(23mm)より少し大きいくらいです。他の動物では、ウサギが人間の眼球とはぼ同じ大きさで、ウシ、ブタは人間より大きくなります。
 23〜24mm以上に眼軸が長くなると、アニメで示したようなことが起こります.なぜ、長くなるのでしょう。
 これは難しい質問です。日本人は近視になりやすい民族のようですし、生活習慣によるのかもしれません。