ボールを投げてみよう
ワインドアップ期 コッキング期 加速期 リリース期 フォロースルー期
ボールを投げる前 ボールをもって肩が最大に外向きに回っている ボールの投げはじめからボールを手放すまで ボールが手から離れ
うでの動きがなくなる
ボールを投げ終えて動作がおわる
ボールを投げるとき、肩関節の動きはどうなるだろうか。
ビデオをみながら考えよう。
コッキング期  肩が最大に外向きに回っている。
アニメをみてみよう。
うでが肩より上にあがり、うしろのほうに動いた時、棘上筋(緑色の筋肉)はどうなるか?
三角の形をした三角筋と赤色で示した長い腱(けん)は、
また、上のアニメで緑色で示した筋肉は肩甲骨の骨と上腕骨の間に挟(はさ)まれ、窮屈(きゅうくつ)な状態になります。
さらに、肩甲骨の下にある袋(下のアニメで青色)も挟(はさ)まれた格好(かっこう)になります。
野球肩というスポーツ障害は、この緑色で示した棘上筋、三角筋、長い腱(上腕二頭筋の長頭腱)と袋(肩峰下滑液包)などに生じます。
野球以外のスポーツでは、バレーボールやハンドボール、バスケットボール、バトミントン、槍投げ、テニスなどの活動中に発生
筋肉は縮んだり伸びたりすることが仕事ですが、これらも過ぎると炎症を起こします。
油の役目を果たす袋もはさまれて動きにくくなると固くなり痛みが出ます。
筋肉と袋の炎症は棘上筋、三角筋、長い腱(上腕二頭筋の長頭腱)炎または肩峰下滑液包炎になります。
加速期からリリース期 後ろからみた筋肉の動き
アニメで示した青色の筋肉のうち、三角形の筋のある部分は引き延ばされ、
三角筋以外の下に示したほかの4つの筋肉では上腕骨に付着した腱(けん)がまとまっています。これらの腱(けん)は特別に腱板と名付けられています。腱板は肩甲骨の骨と上腕骨との間の狭い隙間にあり、加速期からリリース期では、袋や靭帯にはさまれ強く押さえられます。
 
この時期に生じる野球肩は、コッキング期でみられたように三角筋、腱板または袋などに生じます。
使いすぎによる三角筋炎、圧迫されて炎症を起こした腱板または肩峰下滑液包炎
子供特有のスポーツ障害がこの時期に発生します。

リトルリーグ肩(上腕骨近位骨端線離開)
成長期の子どもでは、骨端線つまり、腕がのびていくための軟骨組織があります。投球のやりすぎでこれがこわれます。
フォロースルー期
赤で示した筋肉は、上腕三頭筋(じょうわんさんとうきん)と言い、上腕(肩から伸びたうで)の後ろ側に付着しています。この筋肉が縮むと腕が前へのびます。
上腕三頭筋の収縮により腕は前方へ振り出されるため、腱板(けんばん)や肩の後面が引き伸ばされます。このため
や肩関節の後ろ側の
などが(ベネット病変など)傷つきます。
さらにくわしく知りたい方は、http://www.tahara-seikei.com/1000.htmをご覧ください。