脊椎とは背中の骨を表します。一つの骨は椎体という部分でできているため、その集まりを脊椎といいます。
脊椎は、頭の方から7個の頚椎、12個の胸椎、5個の腰椎と仙椎、尾骨で構成されています。
頚椎は図のように前の方に緩やかに弧を描き、胸椎は後ろの方に弧を描き、腰椎ではまた前の方に緩やかに弧を描くようになっています。
この図では、腰の骨(腰椎)を頭の方からL1、L2、L3、L4、L5と順番を付けています。
参照:http://www.nsknet.or.jp/~takaokun/spine.html
腰を横から見た所で、縦の解剖を示してあります。

腰の骨(腰椎)の間には衝撃吸収装置の椎間板があります。

腰椎の椎体の後ろには脊柱管という管があり、この中を脊髄という神経が通っています。(注意:腰椎部では、概ね第1腰椎より下では脊髄は馬尾神経になります。馬尾神経とは、文字どおり馬の尻尾のようになっているからです。)
脊髄から神経の枝が出ており、これを神経根といいます。神経根は体の斜め下方向に伸びています。
各々の腰椎神経根は、足のどの部分に伸びているか決まっています。
脊髄(せきずい) 脊髄は脊椎に囲まれています。
アニメでみてみよう。
脊椎を横からみると、最初に脊椎の骨がみえます。
さらに、体の中心に向かっていくと、黒色で示した脊髄がみえてきます。
脊髄は脊椎のちょうど中心にあり、頭のほうで大脳になります。
つまり、脊髄は大脳が足のほうにのびたものです。
腰のあたりで、黒い線になっています。
脊髄は第一番目の腰の骨(腰椎)あたりで終わりますが、そこから下に向かって馬のしっぽのように神経を出します。これを黒い線で示してあります。
この写真は、MRI(磁気共鳴断層撮影)で撮影したもので、首のあたりから頭の下1/3までを表しています。アニメと同じように、脊椎を横から見ています。脊椎の中心に移動したとき、黒く映し出されたものが脊髄です。脊髄が頭のほうにのび、延髄や橋という名前の大脳の一部になります。
脊髄のまわりの白くみえるものは、脳脊髄液です。いわゆる水のような液体です。
私たちの脳や脊髄は、とうふのように柔らかいため、頭蓋骨にぶつかり、傷ができるかもしれません。そこで、傷を作らないよう水の中に浮いたとうふと同じように脳脊髄液の中に浮いているのです。